さいわいデンタルクリニック札幌大曲は、患者様一人ひとりの笑顔を大切にし、その笑顔が持続することを目標としています。信頼関係の構築と妥協のない治療を約束しており、患者様の負担を軽減するために最新の設備を導入し、予約時間通りの診察を心がけています。
クリニックでは、一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科、審美治療、予防歯科など幅広い診療科目をご提供しており、患者様の様々なニーズに応えることが可能です。特に、痛みの少ない治療、ホワイトニング、小児矯正など、患者様の快適さを重視した治療法をご提供しています。
患者様の健康と笑顔を守るために、スタッフ一同が全力でサポートいたします。
お知らせ

矯正治療で「顔が変わる」と聞いて、不安になったことはありませんか?
床矯正装置を検討する際、多くの方が「本当に効果があるのか」「副作用や失敗はないのか」と疑問や不安を抱えています。特にお子さまの成長期に使う矯正装置では、歯並びやあごの発育への影響だけでなく、顔の印象がどのように変化するのかも気になるポイントです。
実際、矯正によって上顎や歯列の拡大が進むと、輪郭や口元のバランスが整い、顔の印象が大きく変わる可能性があります。これは、単なる美容目的ではなく、機能的改善を目指す歯科治療の結果です。しかし一方で、誤った装置の使用や知識不足によるトラブルも起こりうるため、正確な情報に基づいた判断が欠かせません。
この記事では、床矯正装置を使う前に知っておくべきポイントについて詳しくまとめました。

院名 | さいわいデンタルクリニック札幌大曲 |
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住所 | 〒061-1278北海道北広島市大曲幸町6丁目1 インターヴィレッジ大曲 |
電話 | 011-375-7653 |
床矯正装置とは?仕組み・目的・使用する理由をわかりやすく解説
床矯正装置の読み方と正しい意味
床矯正装置は「しょうきょうせいそうち」と読みます。歯科専門用語でありながら、保護者の方には馴染みがない言葉でもあるため、正しい読み方や意味を知っておくことは重要です。
この装置は、歯列や顎の成長を促進するために使われる「可撤式(取り外し可能)」の矯正器具です。主に小児期に使用され、骨の発育を利用して歯並びや顎の幅を広げることを目的としています。
多くの保護者が混同しがちなのが、マウスピース矯正との違いです。マウスピースは透明で目立ちにくいのが特徴ですが、歯を動かす目的が主であり、顎の成長をサポートする役割は持ちません。これに対し床矯正装置は「顎を広げる」ことに特化した装置であり、見た目よりも機能面での効果が重視されます。
また、床矯正は「床」という文字から「地面」「床板」と誤解されることがありますが、ここでの「床」は「基盤」という意味で、口腔内の歯列アーチを支える“ベース”を意味します。装置のベースプレートが床のように歯列を支える構造になっているため、この名がついています。
保護者の中には「床矯正=時代遅れの矯正」と誤解している方もいますが、実際には顎の骨が柔らかく成長段階にある子どもにとって、非常に理にかなった矯正法です。専門家による診断と装置設計のもとで行うことで、安全かつ効果的な結果が期待できます。
なぜ床矯正装置が必要なのか?目的と仕組みを解説
床矯正装置の最大の目的は「非抜歯で歯列を整えるスペースを確保すること」です。特に乳歯から永久歯への生え変わり期にある子どもでは、顎の骨が柔らかく、成長力を活かした治療が可能です。
永久歯が並ぶためのスペースが足りない場合、将来的に抜歯矯正を余儀なくされることがあります。これを未然に防ぐのが床矯正装置の役割です。上顎や下顎に取り付けるこの装置には「拡大ネジ」が内蔵されており、ネジを一定のペースで巻くことで装置が徐々に拡がり、顎の骨自体を広げていきます。
床矯正装置が適しているのは、以下のようなケースです。
症状 | 解説 |
前歯のデコボコ | 前歯の生え変わり時期にスペース不足が見られる場合 |
出っ歯 | 上顎前突の初期段階で、骨の成長を誘導する必要がある場合 |
受け口(反対咬合) | 下顎の過成長を抑えながら上顎を広げることで改善が期待できる |
奥歯のズレ | 奥歯の左右バランスを整えるために使われることがある |
歯列弓が狭い・V字型になっている | 顎の形状そのものを丸みある理想的なU字型に近づけるため |
さらに注目すべきは、床矯正が「顎の骨格そのものに働きかける治療法」であるという点です。マウスピース矯正やワイヤー矯正は、すでに生えた歯を移動させる治療であるのに対して、床矯正は骨格にアプローチするため、後戻りが少ないというメリットもあります。
治療期間は平均で1年半〜2年程度。1日あたりの装着時間は14時間以上が推奨されており、寝ている間と日中の一部時間を利用して装着を継続する必要があります。取り外しが可能なため衛生管理がしやすく、虫歯や歯周病のリスクも軽減されます。
他の矯正法との違い 歯並びと顎の発育を両立する装置の特性
床矯正装置は、歯列の美しさと顎の正常な発育の両立を目指す治療法として、他の矯正手段と一線を画します。ここでは、ワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較し、床矯正ならではの強みを解説します。
矯正法別の特徴を表にまとめました。
矯正法 | 対象年齢 | 主な目的 | 取り外し | 治療期間(目安) | 特徴 |
床矯正装置 | 5〜12歳 | 顎の拡大・歯列確保 | 可能 | 約1.5〜2年 | 成長期の骨格に働きかける、非抜歯を促進 |
ワイヤー矯正 | 10歳以上 | 歯の位置を揃える | 不可 | 約2〜3年 | 歯に強い力を加えて移動、目立ちやすい |
マウスピース矯正 | 10歳以上 | 歯列の微調整 | 可能 | 約1〜2年 | 審美性に優れる、軽度症例に適応される傾向 |
最大の違いは、床矯正が「骨格の誘導」を可能にする点です。顎の成長を活かした治療ができるのは、成長期にある小児だけに限られるため、タイミングを逃すとこの治療法は選択できません。つまり、「いつ始めるか」が成功の鍵となります。
また、床矯正は可撤式であることから、食事や歯みがきの際に取り外せるため、口腔衛生を保ちやすく、虫歯リスクを低減できるという大きな利点もあります。反面、装着時間を守らなければ効果が薄れるため、保護者の管理とお子さま本人の協力が不可欠です。
加えて、床矯正は「非抜歯」を基本方針とする点でも注目されています。永久歯を抜かずに歯が並ぶスペースを作るという考え方は、長期的な健康維持においても理にかなっており、特に日本における小児矯正の現場で重視されています。
床矯正装置の種類と機能的な違いを図とともに紹介
可撤式 vs 固定式 どっちを選べばいいか?
床矯正装置には大きく分けて「可撤式(取り外し可能)」と「固定式」の2種類があります。それぞれの装置には明確な特徴と適応条件があり、患者のライフスタイルや症状、年齢、成長段階によって選択肢が変わります。保護者としては、「どちらがより安全で効果的か」「子どもがきちんと使いこなせるか」など、現実的な観点から比較することが重要です。
両者の特徴をまとめると以下の通りです。
比較項目 | 可撤式装置 | 固定式装置 |
装着管理 | 自分で取り外し可能 | 常時装着、取り外し不可 |
衛生管理 | 取り外して歯みがきしやすい | 食事や清掃の際に制約がある |
適応年齢 | 5歳〜10歳(成長期) | 10歳以上〜成人 |
対応症例 | 軽度〜中等度の歯列不正・顎の狭小 | 中等度〜重度の歯列不正 |
装着時間 | 1日14時間以上が必要 | 24時間常時固定 |
親の協力必要度 | 高い(ネジ調整・装着確認など) | 低め(歯科医師主導) |
治療期間の柔軟性 | 状況に応じて中断・調整可能 | 一貫した治療が求められる |
このように、可撤式と固定式にはそれぞれのメリットとデメリットがあり、「どちらが優れている」と一概に言うことはできません。生活スタイルや装着への理解、子どもの性格、家庭での管理体制などを考慮し、歯科医師との相談を通じて適切な方法を選ぶことが大切です。
特に小児の場合は、成長期を活かせる可撤式が推奨される傾向がありますが、使用時間を守らなければ治療効果は得られません。逆に固定式は確実性が高いものの、食事のしづらさや口腔内の不快感が懸念されるため、本人のモチベーションや生活への影響を十分に考慮する必要があります。
機能的矯正装置とは?用途別の分類と特徴
機能的矯正装置とは、歯の移動だけでなく顎や筋肉の機能に働きかけて成長を促進・改善することを目的とした矯正装置です。特に骨格的な不正咬合や、顎の位置異常、口呼吸の習慣などに対応するため、床矯正とはまた異なるアプローチでの治療が可能です。
代表的な機能的矯正装置には、以下のような種類があります。
装置名 | 主な用途 | 適応症状 |
クワドヘリックス | 上顎の拡大、歯列の幅を広げる | 上顎の狭窄、交叉咬合、前歯のねじれなど |
リンガルアーチ | 固定式で歯の位置を保定する | 歯列の保定、舌の癖が原因の歯列不正など |
フレンケル装置 | 筋肉のバランスを整える | 下顎後退、顔面の非対称など |
バイオネーター | 下顎の前方成長を促す | 下顎の後退、出っ歯気味の噛み合わせなど |
ヘッドギア | 上顎の成長抑制と下顎の促進 | 骨格的出っ歯、前歯の突出 |
機能的矯正装置の特徴は、「骨の成長を正しい方向へ導く」という点です。歯だけでなく、顔の輪郭や顎の位置、筋肉の使い方そのものに介入するため、早期に始めることで大きな成果が期待できます。
また、単体での使用だけでなく、他の矯正装置(床矯正やマウスピースなど)と組み合わせて使われることも多く、特に重度の不正咬合に対しては複合的な治療計画が求められます。
さらに、成長期に顎の発育や筋肉バランスを整えることで、矯正終了後の「後戻り」リスクを減らすことにも繋がります。歯列の見た目だけではなく、「咬合機能」「呼吸機能」「発音」など、口腔全体の機能を改善・最適化するという観点からも、機能的矯正装置は非常に意義深い存在だといえます。
各装置の写真と装着時の見た目比較
床矯正装置や機能的矯正装置は、それぞれの機能や目的によって構造が異なり、装着時の見た目も大きく変わります。特に小児矯正では、見た目に対する抵抗感が治療継続に影響することもあるため、保護者として装着後のイメージを事前に把握しておくことが重要です。
以下のように、主な装置ごとにその見た目や装着感を比較します。
装置名 | 装着位置 | 装着の見た目の特徴 | 見た目の目立ち度 | 適応年齢の目安 |
拡大床 | 上顎または下顎 | 金属のワイヤーが前歯側に少し見える | やや目立つ | 5歳〜10歳 |
クワドヘリックス | 上顎の裏側 | 装置自体は口内の奥に隠れていて見えない | ほとんど目立たない | 7歳〜12歳 |
フレンケル装置 | 上下顎 | 口の外から見える部分はないがかさばる | 目立たないが違和感あり | 6歳〜12歳 |
バイオネーター | 上下顎 | 透明なレジン部分があるが口元では見えにくい | 目立ちにくい | 7歳〜13歳 |
リンガルアーチ | 下顎の裏側 | 見えない場所に設置される | 完全に見えない | 7歳〜14歳 |
装置の種類によって、外からの見た目や違和感の度合いは異なります。装着に抵抗感があるお子さまには、目立ちにくい装置を選択する、もしくは慣れやすい短時間の装着から始めるなどの工夫が有効です。
また、学校生活や外出時の不安を取り除くために、装置の存在を前向きに捉えられるような声かけやサポートも必要です。例えば「今だけのがんばりで、将来の笑顔が守られるよ」といった言葉かけは、お子さまのモチベーション維持にも繋がります。
装着する装置の見た目だけで判断せず、「生活への支障」「機能的改善の必要性」「治療期間」「本人の性格」など、複合的に判断し、最適な装置を選ぶ視点が大切です。矯正歯科医と十分に話し合い、無理のない治療設計を立てることが、成功の鍵となります。
子どもの床矯正は何歳から?最適な開始時期と年齢別の注意点
3歳〜5歳 初期の歯並びチェックのポイント
乳歯が生え揃い始める3歳から5歳は、子どもの口腔環境の土台が形成される非常に重要な時期です。歯並びが不安定であるこの時期にこそ、将来的な「歯列不正」や「咬合異常(こうごういじょう)」の兆候を見逃さない観察が求められます。
例えば、次のようなチェックポイントに注意してください。
- 食事の際に左右どちらか片方でしか噛まない
- 前歯で食べ物を噛み切るのが苦手
- 指しゃぶりや舌を前に出す癖が残っている
- 乳歯に大きな隙間がなく、詰まっている印象がある
- 口を閉じたとき、上下の前歯に大きなズレやすき間がある
これらはすべて、将来的に「叢生(そうせい)」や「開咬(かいこう)」といった歯列不正につながるリスク要素です。専門的にはこの時期に「小児矯正の初診」を受けることで、必要に応じて「経過観察」や「予防処置」に進む判断が可能になります。
床矯正装置は、あごの骨格が柔軟な時期に使用することで最大の効果を発揮します。特に3歳〜5歳は「装置そのものを装着する段階ではないが、準備として非常に重要な期間」として位置づけられています。
3歳〜5歳で見られるチェック項目と対応の目安を表にすると以下の通りです。
症状の例 | 検討すべき対応 |
指しゃぶりがやめられない | 癖の除去指導、経過観察 |
乳歯が詰まって生えている | 将来のスペース不足のリスク説明 |
噛み合わせがズレている | 初期的な咬合誘導が必要な可能性 |
発音が不明瞭 | 舌の使い方の癖を伴うことが多く、要観察 |
口呼吸をしている | 上顎の成長不足や鼻疾患を伴う可能性があり注意 |
6歳〜10歳 成長を活かした最適タイミング
乳歯から永久歯への生え変わりが始まり、顎の骨格成長がピークを迎えるこの時期は、床矯正装置による治療を開始するうえで「最も適したタイミング」とされています。この時期に正しく対応することで、将来的な「抜歯矯正」や「外科的処置」のリスクを大幅に回避することが可能になります。
床矯正装置は、上顎・下顎の拡大や歯列の誘導を行う可撤式(取り外し可能)タイプが主流で、お子さんの日常生活に合わせた装着が可能です。一般的に就寝時と学校から帰宅後の数時間装着することで効果を発揮します。
この時期における床矯正の主な効果は以下の通りです。
- 顎の骨の自然成長を促進し、歯がきれいに並ぶためのスペースを確保
- 鼻呼吸を促すことで、健康全体にも好影響
- 舌や唇などの口腔周囲筋のバランスを整える
また、矯正歯科医院では6歳臼歯の萌出状況や上下の咬合関係を確認し、必要に応じて床矯正をスタートします。
6歳〜10歳の治療内容とポイントは以下の通りです。
項目 | 内容 |
適応年齢 | 永久歯への生え変わりが始まる6歳〜10歳 |
主な装置タイプ | 可撤式床矯正装置(上顎拡大床など) |
装着時間の目安 | 就寝時+日中2〜4時間(個人差あり) |
治療期間の目安 | 平均1〜2年(成長速度により個別に異なる) |
アフターサポート | 月1回程度の通院による装置の調整・経過観察 |
この時期の床矯正は、ただ歯並びを良くするだけでなく、正しい呼吸や発音、食事の仕方を育む「発育支援」としての側面も大きいのが特徴です。
10歳以降 リスクと対策・成人移行との関係
10歳以降になると、永久歯がほぼ生え揃い、顎の成長も徐々に落ち着きを見せ始めます。この段階で床矯正を検討する場合、以下のような注意点と対処法が必要です。
結論からいえば、10歳以降でも床矯正は可能です。ただし、装置の種類や治療内容は「拡大」ではなく「歯の位置の微調整」に比重が移っていきます。また、成長によるスペース確保が難しくなるため、「ワイヤー矯正」や「インビザライン」など別の矯正法と併用する場合もあります。
この時期に治療を始める最大のメリットは、「本格的な成人矯正への準備期間」として有効に時間を活用できることです。さらに、以下のような対処法を組み合わせることで、治療効果を高めることが可能です。
- CTスキャンを用いた精密検査で診断精度を向上
- 顎関節や咬合バランスも視野に入れた診断
- 歯列の後戻りリスクを抑えるための保定期間の延長
また、10歳以降における対応と治療選択肢には以下のものが挙げられます。
年齢 | 推奨される治療法 | 主な注意点 |
10〜12歳 | 床矯正+保定装置など | 顎の成長限界を見極める |
13歳〜中学生 | マルチブラケット・インビザラインなど | 永久歯列完成後、成人矯正を検討する必要あり |
高校生〜成人 | 成人矯正(マウスピース・ワイヤー) | 抜歯・外科矯正の可能性も視野に入れる必要あり |
特に10歳以降では、矯正治療だけでなく「本人のモチベーション」や「治療への理解度」も結果に大きな影響を与えるため、カウンセリングをしっかり行い、本人の意思を尊重した治療計画が求められます。
床矯正装置の使い方 ネジの回し方・頻度・メンテナンス方法
ネジの正しい回し方と失敗しないコツ
床矯正装置の使用において「ネジの回し方」は治療効果を左右する非常に重要な工程です。回し方を誤ると、拡大方向が逆になる、効果が出ない、ネジが破損するといった問題が発生し、結果として矯正治療の後戻りや失敗につながることがあります。
多くの床矯正装置には中央に拡大用のネジが組み込まれており、回転させることで左右に力をかけて歯列を広げていきます。このネジを動かすことで、上顎や下顎の骨格の成長を促し、スペースを確保しながら歯並びを整えるのです。
ネジを回す方向や頻度は装置のタイプや医院の指導により異なる場合がありますが、一般的には以下の通りです。
項目 | 内容 |
回転方向 | 装置の矢印方向(通常は前方) |
回転の単位 | 1回転=90度(1穴分) |
回転頻度 | 1日1回 or 2日に1回(指示に従う) |
使用器具 | 専用キー(付属の金属棒など) |
注意点 | 穴に確実に差し込み、一方向のみ |
矯正歯科医の指導がある場合は必ずその内容に従ってください。独自判断での回転は治療失敗や装置破損につながります。
失敗しがちなパターンとその防止策を紹介します。
- 回転方向の間違い
矯正装置の矢印と反対に回してしまうと、歯列を狭めてしまう危険性があります。装置本体にある矢印マークや説明書を毎回確認しましょう。 - 回転不足・過剰回転
1日に複数回ネジを回したり、逆に回し忘れてしまうと、予定通りに拡大が進まず後戻りや痛みの原因になります。日々のスケジュールに取り入れ、記録をつけることが大切です。 - ネジ穴が見つからない
暗い場所や寝る前の時間帯に操作する場合、ネジ穴が見えにくくなります。明るい場所で、鏡を使いながら操作してください。 - ネジの破損
無理に力を加えすぎると、ネジが曲がる・外れるなどの破損につながります。抵抗を感じたら無理に回さず、専門医院に相談しましょう。
日々の操作は、保護者の方が行うことが多いため「正しい知識」と「継続的な観察」が必要です。矯正治療の成功は、このような日常的な習慣の積み重ねによって支えられています。
ネジが取れた・回らないときの対処法と代用品の選び方
矯正装置のネジが取れた、もしくは回らないといったトラブルは、家庭での床矯正治療中によくある問題です。このような場合、焦って無理に対応するとさらに状態を悪化させてしまうことがあります。正しい対処法を理解しておくことで、迅速かつ安全な対応が可能になります。
よくあるトラブルの例とその原因としては以下の通りです。
症状 | 主な原因 |
ネジが回らない | 食べかすの詰まり、サビ、歪みなど |
ネジが途中で引っかかる | 回しすぎ、装置の変形 |
ネジが本体から外れた | 強引な力、経年劣化 |
専用キーをなくしてしまった | 紛失や保管ミス |
これらのトラブルの多くは「ネジ部分の異常」または「使い方の誤り」が要因です。
応急処置の具体例
- ネジが固まって動かない場合
装置を外し、流水で洗浄した後に歯ブラシでやさしく清掃しましょう。それでも動かない場合は潤滑剤などは使用せず、すぐに医院へ持参してください。 - 専用キーを紛失した場合
絶対に針金や安全ピンなどの金属製の代用品を使わないでください。専用キーは装置の素材や設計に合った角度と太さで作られており、代用するとネジ穴を破損する可能性があります。予備のキーがあればそれを使い、ない場合は即座に再発行の相談を行いましょう。 - ネジが抜け落ちた場合
パーツが破損した可能性があるため、絶対に元に戻そうとせず、装置を外して持参しましょう。写真を撮って記録しておくと診療時の参考になります。
また、代用品の使用は原則として推奨されませんが、どうしても必要な場合の一時的措置として以下のような条件を満たすものが望ましいです。
条件 | 説明 |
材質 | ステンレスなどサビに強い素材 |
先端形状 | 純正キーと同じ角度・長さの先端 |
滅菌処理 | アルコール消毒など衛生面に配慮 |
ただし、代用品は緊急時以外では使用せず、必ず矯正歯科医院に連絡し、正規部品の手配を優先してください。
保護者が自宅でできる安全なメンテナンス方法
床矯正装置を安全かつ効果的に使用するには、保護者が定期的にメンテナンスを行うことが欠かせません。装置は毎日口腔内に装着されるため、細菌の繁殖や部品の劣化などのトラブルが発生しやすく、これを防ぐための家庭での管理が重要となります。
以下のチェック項目を参考に、毎日のケアを習慣化しましょう。
メンテナンス項目 | 頻度 | 方法 |
装置の清掃 | 毎日 | 歯ブラシと水で洗浄、洗浄剤は週1回使用 |
ネジの確認 | 週2~3回 | 目視で緩み確認、必要時は再調整 |
装着後の痛みや違和感 | 毎日 | お子さまに確認、異常あれば記録 |
専用ケースでの保管 | 外した都度 | 密閉せず乾燥通気性のあるケース使用 |
矯正日記の記録 | 毎日 or 週1回 | 回転回数、違和感、装着時間などを記録 |
衛生管理の重要性と対策をまとめると以下の通りです。
- 細菌の繁殖防止
口腔内の温度と湿度は細菌が繁殖しやすく、装置に付着したままだと口内炎や歯周病リスクを高めます。水洗いに加え、週1回の専用洗浄剤の使用をおすすめします。 - ネジのサビ防止
装置を使用後にしっかり水気を拭き取らないと、ネジや装置本体が腐食することがあります。使用後は清潔なタオルで乾燥させましょう。 - 装着時の違和感チェック
お子さまが言葉で不快感を伝えられない場合もあるため、保護者が口の中や装置の様子を定期的にチェックすることが大切です。
安全な矯正治療の継続には「装置の清潔な状態」「部品の正常な動作」「お子さまの快適な装着感」が3本柱です。これらを保護者が自宅で確認し、早期対応することが、矯正効果を最大化する秘訣となります。
床矯正で顔が変わるのは本当?仕組みと誤解を解説
顔の印象が変わる理由と仕組み
床矯正により顔の印象が変わる主な理由は、上顎骨の成長と歯列の拡大による輪郭の変化にあります。特に成長期の子どもにおいて、床矯正装置を使用することで上顎骨の発育を促進し、歯列の幅を広げることが可能です。これにより、口元のバランスが整い、顔全体の印象が変化することがあります。
床矯正装置は、歯列の幅を拡大するために使用されます。これにより、狭かった歯列が広がり、歯が正しい位置に並ぶスペースが確保されます。結果として、口元の突出感が軽減され、横顔のラインが滑らかになることがあります。
顔の印象が変わる要因には以下のようなものがあります。
- 歯列の拡大:歯列が広がることで、口元のバランスが整い、顔の印象が変化します。
- 上顎骨の成長:上顎骨の発育が促進されることで、顔の輪郭が変わることがあります。
- 筋肉のバランス:歯並びが整うことで、口周りの筋肉のバランスが改善され、表情が自然になります。
一部では、床矯正によって顔が大きくなるという誤解があります。しかし、床矯正は歯列の拡大を目的としており、顔全体が大きくなることはありません。実際には、歯列の幅が広がることで、顔のバランスが整い、より自然な印象になることが多いです。
矯正による顔貌変化の限界と安全な範囲
床矯正による顔貌の変化には限界があり、過度な期待は禁物です。以下に、安全な範囲と注意点を説明します。
床矯正は、歯列の拡大を目的とした治療法であり、顔全体の骨格を大きく変えることはできません。特に、成人の場合は骨の成長が終了しているため、顔貌の変化は限定的です。
床矯正による安全な顔貌変化の範囲は以下の通りです。
- 歯列の拡大:歯並びが整うことで、口元のバランスが改善されます。
- 上顎骨の成長促進:成長期の子どもにおいて、上顎骨の発育が促進されることがあります。
- 筋肉のバランス改善:歯並びが整うことで、口周りの筋肉のバランスが改善され、自然な表情になります。
過度な期待を避けるためのポイントとしては次の3点が挙げられます。
- 治療前のカウンセリング:歯科医師と十分に相談し、治療の目的や期待される効果を明確にする。
- 治療計画の確認:治療の進行状況や効果を定期的に確認し、必要に応じて計画を見直す。
- 適切な装置の使用:患者の状態に応じた適切な矯正装置を選択する。
床矯正による顔貌の変化には限界があり、過度な期待は避けるべきです。治療前に歯科医師と十分に相談し、現実的な目標を設定することが重要です。安全な範囲での顔貌改善を目指し、自然で調和のとれた印象を得ることが望まれます。
まとめ
床矯正装置は、あごの骨格や歯列の発育を促しながら、見た目の印象を大きく左右する重要な矯正治療の一つです。特に成長期の子どもにとって、装置の使用によって上顎の拡大が促され、結果として輪郭が整ったり、口元のバランスが改善されることがあります。これは、矯正歯科の専門的な診断と治療計画によって導き出される効果であり、単なる「美容目的」ではありません。
一方で、「顔が変わりすぎた」「失敗ではないか」といった声が出る背景には、正しい知識や治療の目的に対する理解不足があります。顔貌変化には個人差があり、歯科医師が成長のタイミングを見極めて設計することで、自然な変化と機能的な改善の両立が可能になります。矯正による変化は、治療効果の一環であり、恐れるべきものではありません。
装置の使用を迷っている方も、放置することで噛み合わせや発音に影響が出る可能性がある以上、早めの行動が将来の負担を減らす一歩になります。歯並びやあごの成長について少しでも不安がある方は、ぜひ一度、専門の矯正歯科での診断を受けてみてください。
さいわいデンタルクリニック札幌大曲は、患者様一人ひとりの笑顔を大切にし、その笑顔が持続することを目標としています。信頼関係の構築と妥協のない治療を約束しており、患者様の負担を軽減するために最新の設備を導入し、予約時間通りの診察を心がけています。
クリニックでは、一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科、審美治療、予防歯科など幅広い診療科目をご提供しており、患者様の様々なニーズに応えることが可能です。特に、痛みの少ない治療、ホワイトニング、小児矯正など、患者様の快適さを重視した治療法をご提供しています。
患者様の健康と笑顔を守るために、スタッフ一同が全力でサポートいたします。

院名 | さいわいデンタルクリニック札幌大曲 |
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住所 | 〒061-1278北海道北広島市大曲幸町6丁目1 インターヴィレッジ大曲 |
電話 | 011-375-7653 |
よくある質問
Q. 床矯正装置を始めるのに最適な年齢は何歳ですか?大人でも効果はありますか?
A. 床矯正装置は顎の骨格成長を利用する治療であるため、6歳から10歳の間が最も効果的とされています。この時期は上顎の拡大に適した成長ピークにあたり、装置の効果が最大限に発揮されやすいです。大人でも治療自体は可能ですが、成長が終了しているため効果が限定されることや、歯列移動に時間がかかる傾向があります。歯科医師による正確な診断が重要です。
Q. 床矯正装置の使用で「顔が変わる」と聞きましたが、実際にはどれくらい変化するのですか?
A. 顔貌の変化には個人差がありますが、上顎の拡大や歯列の改善により、輪郭が整ったり口元が引き締まった印象を持たれることが多いです。これは成長と治療が合わさった自然な変化であり、過度な変形や「失敗」と感じる変化が起きることは極めて稀です。実際の写真付きの症例をもとに、誤解されやすい変化とその背景を記事内で詳しく解説しています。
Q. 床矯正装置のネジを回すタイミングや方向を間違えるとどうなりますか?
A. ネジの回し方は装置の拡大に直結する重要な作業であり、回転方向や頻度を間違えると予定通りに拡大が進まない、または装置に不具合が生じる可能性があります。多くの医院では週に1〜2回、専用のキーで指定された方向に1回転させるのが一般的です。記事内では図解付きで正しい方法と失敗例、さらにネジが取れた場合の対処法や代用品の選び方についても詳しく説明しています。誤った使い方によるトラブルを防ぐためにも、正しい知識が欠かせません。
医院概要
医院名・・・ さいわいデンタルクリニック札幌大曲
所在地・・・〒061-1278 北海道北広島市大曲幸町6丁目1 インターヴィレッジ大曲
電話番号・・・ 011-375-7653